歯科で摂食嚥下専門外来が始まったのは2016年11月からで、もう4年半が経過しました。ここでは子ども達が「口から安全にそして楽しく食べること」を目指しています。これまで8名の方が目的を達成されて支援を終了しました。
支援終了の基準は、必要とする栄養をすべて口から、①食べ物を咀しゃくして飲み込めること、②飲み物をコップやストローなどから飲めることが条件です。
これまで来院された方の中には、当初口から食べる量が少なく経管栄養を併用していましたが、6回(8ヶ月)通院していただき経管を使わずに全量口から食べられるようになった子がいます。また、咀しゃくができずに食べ物を丸飲みしてしまう子が6回(7ヶ月)通院した結果、じゃがいもやハンバーグを咀しゃくできるようになりました。
体重が増えずに医師からは経管栄養を勧められた子は、母親としてはなんとか口から食べさせたいとのご希望で12回(1年7ヶ月)通院され、経管栄養を使うことなく終了されました。
さらに最近は口から食べたがらない、食物を喉につまらせてしまったなどの相談も寄せられています。
子どもの食べる機能の評価をするには、診療場面で食物などを食べてくれないとどうにもなりません!そこでこれまで子どもが喜びそうな、光ったり音が出たりするおもちゃなどを使っていましたが、最近はハンディ扇風機を使ってシャボン玉をみせることで子どもや母親の緊張をすこしでも解きほぐすようにしています。
摂食・嚥下専門外来 尾本和彦